
朝起きたら寝床が合わなかったのか、腰が痛かった。峠越えがあるため不安になった。朝食前に自転車を組み立ててしまう訳だったが、朝が暗かったことも有り、朝食をとってからゆっくりと組み立てた。

二日目は、篭坂峠で山中湖に出るか、三国峠越えにするか迷いながらの出発となった。やはり交通量が多そうな篭坂峠はやめて、きついという三国峠越えを選んで246を走り始めた。30分ほど走った道の駅ふじおやまで一息入れた。富士がきれいに見えて良い旅になりそうだった。

途中から左折して明神峠口を目指す予定だったのに、工事中の所があったりして、駿河小山まで下ってしまった。そのため、急な登りに苦しめられやっと明神峠口に着くことができた。

明神峠へ向かう県道147は幅広の立派な道で、左白線の内側のブルーラインが自転車路側帯を示していた。

急な登りでほとんど押しの状態となった。舗装が丸く切られた急坂で、速度表示の左に見える切れ目が三国峠と思われた。まだまだ先のようであった。

明神峠からは足柄方面への林道が作られているが、いつも通行止めのようだ。事故が多いから自転車もダメとの注意書きもあった。だいぶ疲れていたし、ここで湯を沸かして早めの昼食をとってしまうことにした。

明神峠から先は勾配が少しは楽になるのではと踏んでいたが、そのようなことはなくて、16%なる表示が現れ押すのも難儀する始末となった。

県境の道が、一度神奈川県に入った。県境まで1.5kmとあって、勾配も緩くなり乗ってけるようになったが、まだまだ急坂が待ち構えていた。

路肩に雪が見られるようになってようやく三国峠に着くことができた。気温が高いから良かったが、寒ければ路面凍結で大変だったことであろう。

峠は展望もなくてがっかりして下り始めたら、富士山が雄大な姿を見せ始めた。山中湖も見えて思わず自転車を止めた。

下るにつれて富士山がよく見えてきた。やはり、今年の雪は少なめなのであろう。山中湖の向こうに見える雪をかぶった山々はアルプスであろうか。

最後は快適に山中湖に下ったもののかなり疲れていた。まだ山伏峠が残って不安になった。下ったところにあったコンビニで補給食を買って食べて、足をマッサージしたりして小休止をとることにした。休憩所には東京オリンピックのロードコースの説明があって、明神峠と三国峠の登りが勝負所と書いてあった。老ツーリストが押しになるのは当然の道であった。

山伏峠の道は国道なのに狭い上に車にバイクが多かった。何とか頑張って一度の休みで峠まで登り詰めた。途中で追いついてきたACFクラブ員のH氏に写真を撮ってもらった。さあ、後は宿まで下るだけだ。

宿まですぐと思っていたが、下りは思いの外長かった。途中の道の駅で一息入れたが、とんでもない数のオートバイが駐車していた。普通の冬なら雪で来ることができないのに、この良い天気に集まってきたのであろう。

やっと着いた日野出屋、わずか46㎞に7時間半もかかってしまった。熱い温泉に入って、一献酌み交わしながら、シビエ料理に舌鼓を打ちながら、旧知の友との自転車談義に花を咲かせることになる。
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